上杉の城下町で味わう 四季 やすらぎ ゆとり

菊太郎ものがたり

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大正二年三月、寒河江市で菊太郎は農家の次男として生を受けました。
 十三歳で口減らしを兼ね、奉公に出されてから、そば屋や割烹店などの奉公先を転々としました。苦労を重ねながら腕を磨き、一人前の板前となりま した。二十歳の時、米沢市のそば屋の主人に見込まれ、そば屋の養女に婿入りし、そば屋の後継者となりました。
 菊太郎はこれまでの技術と経験を活かし、一生懸命働き、やがてそのそば屋は山形県で三本の指に入る店舗まで成長しました。
 昭和三十二年十月、菊太郎は妻や子供たちと共にそば屋から独立することになりました。何の財産もなかった菊太郎は、実家からお金を借り、米沢市内の土地を購入しました。
マイナスからのスタートでした。菊太郎はそば屋へ恩を返すため、独立後、そば屋で働きながら開店の準備を進めました。
 昭和三十七年八月、ついに念願だった自分の店「新富」を創立しました。その後「新富」は
お客様に愛され、昭和四十二年には隣接地を購入し、店舗を拡大するまでに至りました。
 平成十年、菊太郎の創り上げたお客様からの信頼と信用を元に、二代目が現在の地へ移転することとなりました。菊太郎も新店舗の完成を心待ちにしていました。しかし、菊太郎がそれを見届けることはありませんでした。平成十年十月、菊太郎はこの世を去りました。享年八十六歳でした。
 その後、初代菊太郎の名と業績を讃えると共に、その名と初心を忘れることのないよう、屋号を「菊太郎 新富」と改めました。


        菊太郎が生前着用していたはんてん

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